~ヤマヌジャンのすうがく事始~ #数学

大阪在住。ご意見、アドバイス等いろいろお願いします。

p!+p が完全平方数となるのは、やはり・・・だった!(付記:ブロカールの問題との関連)

 

  (pが素数なら)p=2,3のときだけ、p!+p が完全平方数 

となる。

 

 答は、それであった。

 乏しい知恵駆使して寝食を惜しまず食って寝て、偉大なるこいつと日々格闘してもがいた。

 しかし目にした模範解答は、シンプルで洗練されていた。お手上げです。

 

 それにしても、yahooの知恵袋とかでこの問題の質問を検索したけど、誤魔化した解答しか載っていなかった。アカンで。しっかり解答せんかい。

 

【系】

 p!+pではなく、p!+q (qはp以下の素数) と置き換えても、同じ結果である(おそらく)

 

 それと、pのところを、素数ではなく合成数と仮定するとどうなるのか?

   n!+n = m^2

 ロカールの問題(n!+1 = m^2)と似ている。

 しかし、これは解けそうである。合成数nについて、n!+n = m^2 を満たす解の有無に関しては。

 

 n!+n = m^2

において、

   n!+n = n((n-1)!+1) 

 ここで、 (n-1)!=1×2×3×・・・×(n-2)×(n-1) だから、合成数nは、

 n=a×b (a,bは1より大きい整数)

因数分解ができる。明らかに、a,bはn-1より小さい。

 a≠b ならば、{1,2,3,・・・,(n-2),(n-1)}からa,bがそれぞれ抽出できるから、(n-1)!はnで割り切れる。

 a=b ならば、a>3のときには、{1,2,3,・・・,(n-2),(n-1)}からa,2aが抽出できて、a×2a=2nだから、(n-1)!はnで十分に割り切れる(*1)。

 a≠bのとき、ならびに、a=b>3 のとき、(n-1)!はnで割り切れる。つまり、(n-1)!+1は nで割って余りが1となる。言い換えれば、(n-1)!+1は、nと互いに素な数である。

 ゆえに、(n-1)!+1 も n も完全平方数でなければならない。

 ということは、

  (k^2-1)!+1 = m^2

を満たす自然数の組(k,m)を求める問題に帰着する。

 なんと、

  n! + 1 = m^2(ロカールの問題

の特殊なケースなのである。

ja.wikipedia.org

 上記サイトによると、ブロカールの問題、存在する解については完全解明されていないが、今のところ、(n,m)=(4,5),(5,11),(7,71) しか知られていない。さらに、

Berndt & Galway (2000) は109までの n について計算を行い、その範囲で他の解がないことを確かめた。

 だから、かなりの可能性で、

  (k^2-1)!+1 = m^2

を満たす自然数の組(k,m)は存在しないと考えられる。

 よって、n!+n を完全平方数とする合成数 n が存在する可能性は相当に低いと推測されるが、残念ながら証明ができない。

 

((*1)a=b≦2のときは、n=1またはn=4であるが、n=1は題意に沿っておらず、n=4なら、n!+n =4!+4=28で、完全平方数とはならない。)