すうがく雑記~7月下旬~ (7/31更新)
・花菱アチャコではないけど、無茶苦茶複雑に表現されるのに、不思議なことに有理数。そんな数を発見したい。
・学会とかで、今はゼータ関数がトレンドみたい。それにしても、最近まで近大にいた大野泰生さんはすごい学者だったことを今頃になって知った。うかつながら。
・Eisensteinの定理はなかなか正確に覚えられない。なんかションベンカーブみたくイジイジしてて。。他の人にもそうなんかな?まあ、実例で覚えることにするわ。またおぼろげ化するだろうけど。
・4を法として3に合同な素数が2個の平方数の和に一意分解される。1に合同ならダメ(分解すらされない!)。これと、ヤコビの二平方和定理が対応してて、面白い。
・広中平祐は若いころ、海外の天才数学者と自分との才能の差に絶望していたらしい(「学問の発見」(広中著)より)。そんなもんなんかな。広中はフィールズ賞受賞時、もう売れまくっていた。集合を小学校の算数で教える必要はないと言ってたはず。「だんだん、輝いてきたぞ」のセリフが流行したテレビCMにも出たり。それよりはかなり後のことだが、一度、京大で歩いているのを見かけた。
・京大教養部在任中に夭折した小針晛宏(1931-71)の「数学の七つの迷信」をもう一度読みたい。数学とオナニーの7つの共通点という面白い記述があったことをおぼろげに記憶している。7つのうち1つに、「やってもやらなくてもよい」というのがあった。この本の解説、森毅がしてた。晛宏の「晛」が「覗」に似てて、「宏」が「空」に似てるから、「ノゾソラさん」というニックネームだったらしい。いやあ、そんなどうでもエエことを覚えてる私。
・ルート2が無理数であることの例の証明、間違いではなくてもどこか回りくどい。これ、中2の3学期が初見だった。変な感じがした。物に奥歯がはさまったような。
・ロンドン・ヒースロー空港の売店で拝見したパズル雑誌に掲載されていた「Killer Suudoku」、複数セルのブロックのセル値の総和が示されているという条件で9×9=81セルを埋めるという、数独の亜種ゲーム。試したい。ただ、これを考案したのは日本人らしい。(7/21)
例:11(11×2+1=23)、23(23×2+1=47)、29(29×2+1=59)
・数学の授業も、演習形式になると個別対応になる。(7/21)
・2週間の相撲漬け(鶴竜お見事優勝!)から解放されて、机に向かってて、やっと解けたみたい(?)。B^3-A^3=C^3-B^3 を満たす自然数A<B<Cの不存在が・・・。しかし、虚2次体の概念はやはり用いる必要があった。やれやれ。。(7/22)
・私にも、Polymathみたいな私的集団がいればねえ。まあ、張益唐みたいな大家では全然ないから無理だけど。(7/23)
・カラタン予想(もう証明されているから定理では?)についての記述を6年くらい前の「数学セミナー」で発見。x^m-y^n=1(x,yは1以上の整数,m,nは2以上の整数)を満たす方程式の解が、やはりわずかに一組とは・・・。しかし、完全解決していても予想と称されているのは、名称が相当に定着してしまっているためなのかな・・。(7/25)
・ザリスキー空間について文献を読み始めて真っ先に思い出したのは、"荒法師"ジン・キニスキー(知ってる人が何人いるか)である。世代を悟られそうだ。まあしかし、何というベタさか。(7/25)
・それにしても、立花隆が真っ向から数学に挑んだ著書って、今までにあっただろうか。ノーベル賞を受賞した利根川進へのインタビューはすこぶる出色だったけど。(7/25)
・志村五郎の学友で、若くして自殺した谷山豊は、「いい方へ間違う」才能のある人だったとか。(サイモン・シン「フェルマーの最終定理」より)(7/25)
・超絶に書類の積まれまくっているらしい、黒川信重の研究室。その崩れ方によって、どれくらいの地震が来たのかを測定するそうな。(7/25)
・ツェルメロは、ついにゲーデルの理論にはなじめなかったようである。プライドがそれを良しとしなかったのであろうか。 (7/25)
・「ピタゴラスの定理」と呼べば怒った数学教師に習ったことがある。「誰が発見したかわからないんです!三平方の定理なんです!」 (7/25)
・数学はむなしい。1+2+3+4+・・・と順々に足しても、-1/12に近づくだけだから。まあ、勝ちまくったはずが負け越したチームみたいで。 (7/25)
・「世にも美しき数学者たちの日常」の著者二宮敦人はすごい。奥さんにゲーデルを分からせたらしい。 (7/25)
・リーマンの発表した式は、性格を反映してか暗いらしい。黒川によると。反対に、オイラーのは明るいらしい。確かに、エネルギーに満ち満ちた人だったようで。(7/26)
・「バイクの事故で小指をデデキントしかけたよ」こんなジョークが学生時代流行ってたなあ。(7/26)
・昼間、東大阪市荒本にある大阪府立中央図書館で数学三昧、たまにこういう投資は有用だと思う。その後、隣の東大阪市役所庁舎の最上階から近畿一望(大げさだけど)。(7/26)
・シャノンを特集した本を書店で見た。社会への影響度はアインシュタイン以上という広告文。確かにそうやもしれぬ。(7/27)
・オリックス・バファローズが永遠に優勝できないことは、数学的帰納法によって証明できるのではないか?
・藤原正彦の書くことは、どうも数学者らしくない。昔から随筆を上梓する数学者であったけど、以前はあそこまでではなかった気がする。新田次郎を父親に持つからそれも多少はあるのかな。関係ないけど、この人の奥さんはえらい美人である。(7/28)
・桂文枝の新作落語「鶴亀算」は面白い。困り果てた父親の描写がすんばらしくて。数年前に枚方市民会館で聴いた。(7/28)
(7/29)
・数学の教員免許を獲得するために(鴨川で測量もしましたよ。)理学部にしばしば顔を出していた頃、一松信、永田雅宜といった人々にお目にかかったことがある。この理学部のある幾何学の教官は、「幾何学をどんな場合にでも、デカルト座標上で解こうとする考え方は、数学の発展を妨げる」と批判していた。
・でも大学時代の一番の思い出は、ジーパン姿の森毅の講談みたいな授業を聴講したことである。
(7/30)
・ある自然数を法としての剰余が不適だから平方数ではない、という方式で不定方程式の解が自明のものだけに限定されることを導くには、実に根気が要る。問題次第だけど。いくら絞っても、法とする数もそれに乗じて大きくなるので、解決には程遠い。こんな場合、皆さんどうしたはるんやろかね。
・滋賀医大から吉田の教養に非常勤で来ていた小柄な数学の先生、今も元気かな。柄本明に似ていた。
・英国旅行したとき、大英図書館を訪問しておけばよかった。公立図書館司書をなさっていた知人に教えていただいたが、あんなすごい施設だと今までつゆ知らなかった。自己の不明を恥ずる次第である。
・素数に関するベルトランの仮説と、n!が平方数にならないこととは、互いに同値であると思っている。だけど、誤解だろうか?
・「ベクトル・エー」と 「エー・ベクトル」、どちらの言い方がベターなんかな。
・線積分をちょいと本で勉強して、先生気分に浸っている。
(7/31)
・シュタイナー図形とシャボン玉の関連のコラムを読む。「体積一定で表面積が一番小さくなる形状は球」なる記述から、亡くなった伯母を思い出す。かなり肥えていた伯母、肥え続けて、最終的には球を連想させる巨体であった。
・57を素数と見なす数学をグロタンディークは構築した、というのは冗談です。
・数学とは相関関係が有意ではなかった先日の英国旅行の回想で、刺激的なひとときを満喫した。感無量。夜中に再回想(7/27)